レース後の体はエネルギーが枯渇しています。できるだけ早く失ったエネルギーを補給することが疲労回復に繋がります。しかし、短い距離はさわやかに終われても、長い距離になると長時間動き続け、また、天気が良かったり、気温や湿度が高いほどレース後はぐったりしてしまう方も多いと思います。
そんな時は筋肉だけではなく、内臓も相当なダメージを受けています。また、血液は筋肉に集中しており、内臓への血液が不足しているので消化能力が落ちているのです。そこに冷たいビールをがぶがぶ飲んだり、油っこい料理を食べたりすると内臓はヒーヒー悲鳴をあげてしまいます。
ではゴールした後はどうしたらいいのでしょうか?
まずは・・・
1)水分補給
水分だけではなく、汗と一緒にナトリウムなどミネラルも失っています。アミノ酸入りのスポーツドリンクやビタミン、クエン酸などが入った果汁100%ジュース、寒いときには温かいスープも心も落ち着かせる効果もあるのでお勧めです。
そして飲み物は数回に分けて少しずつ飲みましょう。アルコールは水分補給にはなりません。飲むと肝臓はアルコールの分解を優先するので疲労の回復が遅くなります。
また、脱水症状を起こしやすくなります。もし飲むのであればしっかり水分補給をしたあとにして、飲みすぎないようにしましょう。
2)栄養補給
レース後は早い時間(できれば30分以内)に糖質とたんぱく質が中心の栄養補給がとても大事です。胃腸の働きが低下しているのでエネルギーゼリーや果物から徐々に食べ、いつもプロテインを飲んでいる方はここで少しずつ飲みましょう。(私はプロテインを飲まないので豆腐を食べていました。傷まないよう注意が必要ですが。)
ある程度食欲が出てきたらお米やうどんなどを補給します。疲れすぎて、または吐き気などがあって食欲がわかない方は無理をせず、落ち着いてからで大丈夫です。その時も水分補給は様子を見ながらするようにしましょう。
そして昼食や夕食の時には・・・
ビタミン、ミネラルなどを含んだ野菜や果物などを使ったバランスの良い食事をします。野菜も生野菜よりも温野菜など軟らかく煮たり加熱した料理の方が消化に良いです。
筋肉にダメージを受けているのであれば早く回復するためにたんぱく質は重要です。ここでちゃんと食べておくと、次の日の疲れや筋肉痛などが違ってきます。動物性と植物性のたんぱく質をバランス良く補給しましょう。肉や魚などの動物性たんぱく質はアミノ酸の含有量も多く吸収率も高いです。
前にもお話しましたがよく噛む事で消化を助け、吸収が良くなりますのでゆっくりよく噛んで食べましょう。普段食べなれたものをバランスよく食べる、胃腸の負担にならないように軽めに食べる事も大切です。
これで皆さんも今までとは違ってレース翌日の疲れ具合が違うと思います。ぜひ実践してみてください!
<八代飯のおやつ>
今回もつらつらコラムを書きましたが、レース後は自分の好きなものを食べたくなりますよね(笑)。私の場合、連戦でなければ気が済むように食べてストレスを溜めないようにします。昔は体重が増えすぎないようにあとで調節していましたが…(今は違うかな…汗)。
ちなみに私が学生の頃は、後輩がレース後の疲労回復にプリンがいい!と言ったのでみんなでレース後にプリンを食べるのが流行りました。
その時は気が付かなかったのですが、プリンの材料は牛乳、卵、砂糖で、糖質とたんぱく質が補給できます。そして消化しやすい(ゲル状なので)からだったんだろうな~と今になって思います。そして添加物など混ぜ物が少ないプッチ○プリンじゃなくて森○の焼きプリンとかが良いですね。甘い物の摂りすぎには食欲低下で食事がしっかり摂れなくなりますので注意しましょう。
ロングなどのレース後に内臓が駄目になって何も食べれない、食欲がわかない人に比べれば私はどんな時も食べれるので…食べれることは幸せですね!
八代 純子(やしろ じゅんこ) 生年月日:1980年10月03日 出身地:神奈川県横浜市 略歴: 日本体育大学卒 2014年成績 関東選手権トライアスロン大会 6位 第18回日本ロングディスタンストライアスロン選手権 4位 ITUトライアスロンアジアカップ村上大会 15位 第20回日本トライアスロン選手権東京港大会 23位 |