台湾から佐渡、そして上海、北京と長い連続出張を終えて、今週は久しぶりに火曜バイク、水曜スイムと選手練習をみることができた。後援会をスタートすることで、選手の気持ちも上がっているように感じている。

さて、現在、選手は、下記のようなスケジュールで練習を行っている。

月曜:各自
火曜:朝スイム(駒沢or金町)+バイクポイント練習(駒沢or実走)
水曜:朝スイム(駒沢)
木曜:夜ラン(駒沢)
金曜:各自
土曜:各自
日曜:各自

各自ばっかり!と思えるが、実は2年前のお台場で惨敗する前まで、全日「各自」だったのだ。2年前の2014年、私は日本選手権の権利が獲得できず、その年に引退をしたのだが、自分のいない日本選手権を初めて観戦して、その不甲斐なさにショックを受けたのだった。自分がプレイヤーであるうちは、自分が活躍して挽回することができる。しかし、引退をしたら、チームメイトに委ねるしかないのだ。自分の選手生活は、振り返ると仕事(スクール運営)との両立が本当に大変で、若いチームメイトの指導をしてこなかった。引退した以上、サニーの「選手」をチームメイトに委ねるなら、強化が必要だと痛感したのだ。

すぐに水曜日の朝に、選手だけの朝スイムを行うことにし、練習パートナーとして、ヤル気のある学生選手も迎え入れてスタートした。幸いなことに、前年に学生向けキャンプ「ヤングガンズキャンプ」の講師したこともあり、「ヤングガンズ」とのコラボ練習としてレベルの高い練習を行えるようになった。当時、選手だった八代をはじめ、長谷川は、34歳の同年代で若手選手と同じような練習はできない。量も質も追える年齢でないのは、よくわかっている。そのため、2人には、各自での練習スタイルを許可、あとの柳井以下の若手達には水曜を固定練習とした。2014年の11月のことだ。

半年ほど経過し、選手たちが水曜練習に生活が馴染んできたのを待って木曜日のラン練習を固定化。さらに2015年シーズンオフには火曜日のバイク練習を固定化した。強度の高い3日間だが、効果は徐々に現れ、佐渡Aにて高松3位入賞、デュアスロンチャンピオンシップにて清水6位入賞と、それぞれ、ロングとデュアスロンの強化指定を獲得してくれた。さらに、2016年春からは、練習スケジュールの可視化と、練習ボリュームを本人が自身でコントロールするところまできた。

ちなみに週3回の選手練習にかかる費用は、1年間で80万円ほど。スイムは競泳1500mのスペシャリスト、北京五輪選考会4位の実績のある井上優コーチにきていただき、ランは世界デュアスロン10位の実績をもつ深浦祐哉コーチにお願いしている。この豪華コーチ陣の指導料が80万円で済んでいるのは、「ヤングガンズ」の協力とコーチの方の熱いお気持ちで成り立っているからだ。本当はバイクも専門コーチをお願いしたかったのだが、予算がクリアできず、私が担当している。出張などで留守にすることも多く、選手の様子は、ガーミンコネクトを使って共有している。

次のステップとして、今シーズンオフからは、週末のポイント練習、そしてボリュームアップを考えている。驚くなかれ、なんと今の選手たちの練習ボリュームは極めて少ない。最初にチェックしたときには8時間〜10時間の選手も。これでは、上のレベルで戦えないわけである。トライアスロンは、練習時間が結果に大きく影響する競技である。特にロングは練習をこなせる選手が強い。私は練習時間を増やすことができずに、引退することになったのだが、週平均で20時間も超えられなかった。練習量と回復時間、そして仕事時間と家族との時間。この調整がつかずに負けたのだ。何かを振り切って時間を捻出することができれば、次のレベルにいけたはずだと思う。だが、仕事を縮小する勇気も、家族を説得する気力もなくなっていた。後悔もなくやり切ったが、カラダもココロもぼろぼろで引退した。

「振り切ること」…彼らに同じことを求めてはいけないと強く思っている。とはいえ、まだ責任のある仕事にも就いていない、養う家族もいない年齢の彼らは、もっともっと、まだまだ練習ができるはずだ。これから彼らが削れる時間が限界に来る前に、サポート体制を用意しておきたい。

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また明日からまた出張である…サニー外収入を稼ぐために頑張ります。
選手はラン練がんばれよ〜
ガーミンコネクトチェックしてるからな〜(←唯一の楽しみ)