2016年シーズンも終盤、クライマックスを迎えている。オリンピックイヤーの今年はレーススケジュールがイレギュラーではあるが、SUNNY FISH のショートのメンバーにとっては、10月の国体と日本選手権が最重要レースだ。この日のために、冬はオフトレをし、記録会に出て、6〜7月は予選レースに出場してきた。
トライアスロンにおける国体は2009年にはじまった。その新潟国体には私、平松も神奈川県代表で出場したのはいい思い出である。当時の平松(神奈川)の8位入賞以降は、選手チームでは長谷川(山形)の2013年の岐阜国体にて11位というのが最高である。本大会では、8位入賞を目標に取り組んできた。SUNNY FISH 選手チームからは、長谷川(山形)、寺澤(岩手)が、会員さんであり、チーム練習にも参加してくださる笠原さん(新潟)が出場した。
結果、最先着は会員さんである笠原さんの18位。地元岩手出身の寺澤は、スイムバイクと先頭に近いところ(バイク終了時9位)でレースを進めるも、ランで力負けして21位。長谷川は43位。選手練習に参加してくれている学生メンバーでは、浅海(神奈川)30位、福家(香川)56位、女子では、孫崎(大阪)27位。
選手には沢山の応援をいただき、ありがとうございました。皆様に応援していただき、奮わない結果で申し訳ない気持ちがありますが、私(平松)の感じている国体の結果について皆さんにお伝えできればと思います。
18位で最先着だった笠原さんは、会員さんではあるが、火曜日のバイク練習、木曜日のラン練習と選手練習に参加してくださっている。教員をされながらのハイパフォーマンスに、選手たちも刺激を受けているし、選手たちにとっては、憧れの存在でもある。笠原さんが最先着だった事実は、選手チームとして大いに反省をしなくてはならない。笠原さんの調整能力の高さ、本番での集中力など、まだまだ学ぶものがたくさんある。
とはいえ、今回、寺澤のレースには、進歩が感じられた。スイムをトップと20秒差で終え、先頭集団でバイクを展開することができたからだ。(結果、バイクで疲労し後半は第2パックになったようだが。)彼はスイムが得意な選手だったが、ジャパンカップやU23選考会などで思うような位置でスイムを上がることができず、苦手意識を持っていた。今回は、岩手県連合のサポートもあり、海練習を中心とした合宿に参加することもでき、また本人もプールでの練習で泳ぎ方を改良するなど、工夫を重ねていた。バイクは激しい展開になって力不足を感じたようだが、本人も述べている通り、週末には日本選手権が控えており、もう一度チャンスがある。お台場で第1集団で展開することができたら、完全に一皮むけたといえる。本人は、強化の手応えのあるランニングでも結果を出したいと思っているだろうから、期待したいと思う。
唯一、連戦となっているベテラン長谷川は、43位と村上同様にスイムで出遅れたまま沈んだ。長谷川が同じレースに出ているというだけで、若いチームメイトは心強いはずだが、さらに同じパックでレースを進めることができれば、チームにとって大きなアドバンテージとなる。毎年、毎年スイムの高速化が進む中で、国体、日本選手権に出場し続けることの大変さを私は知っているが、レースがはじまれば年齢は関係がなくなる。1週間でどれだけ修正をし、日本選手権で順位を上げられるか、期待したいと思う。
SUNNY FISH ショートのメンバーではないが、同日にはIRONMAN TAIWANが行われ、SUNNY FISHが取り扱っているシューレイス「GREEPER」のアンバサダーをつとめてもらっている戸原選手が8時間46分で2位に入った。優勝こそできなかったが、素晴らしい結果だった。週末に行われるIRONMAN HAWAII世界選手権には、プロでの日本人選手の参加はない。来年、彼が到達してくれることを願っている。そして、SUNNY FISH からもまずはプロツアーを回る選手を輩出したいと思っている。
思い描く事は沢山だが、まずはコツコツと目の前の事をクリアしていかないといけない。そのコツコツを皆さんに見ていただき、応援していただけるように、スタッフ、選手ともに努力して行きたいと思う。